
斤量・連量・坪量の換算と計算方法|早見表つき【2026年版】
用紙の重さは坪量(g/㎡=1平方メートルあたりのグラム数)が基準単位で、連量(斤量)は原紙1,000枚=1連の総重量(kg)を指し、両者は『坪量=連量÷原紙面積(㎡)』の式で相互に換算できます。印刷の現場では、同じ紙でも連量で語る人と坪量で語る人が混在し、さらに古い呼び名の斤量も飛び交うため、見積・発注・在庫の単位がずれてコストのブレを生みがちです。
本記事は、斤量・連量・坪量の定義と使い分けを整理したうえで、連量⇔坪量の相互換算式、四六判・菊判の連量↔坪量 換算早見表、判型間の換算係数、そして計算例までを一次資料としてまとめます。用紙代の積算や在庫の単位統一に直結する「重さ単位の換算知識」を、印刷会社の実務目線で自己完結させる構成です。上位の紙選び全体を知りたい場合は印刷用紙の基礎知識と選び方から辿ってください。
斤量・連量・坪量とは|3つの違いと使い分け
斤量・連量・坪量は、いずれも用紙の重さを表す用語ですが、基準の取り方が異なります。坪量は面積あたりの重さ、連量は原紙1,000枚あたりの重さ、斤量は連量の古い呼び名、と押さえると混乱しません。まずは3つの関係を早見表で確認します。
| 用語 | 意味 | 単位 | 主な使う場面 |
|---|---|---|---|
| 坪量 | 1平方メートルあたりの紙の質量 | g/㎡ | 紙の厚み・重さの基準、規格表示 |
| 連量 | 原紙1,000枚(1連)の総重量 | kg | 発注・在庫・見積の実務単位 |
| 斤量 | 連量の別名(古い呼称) | kg | 現場の慣用表現 |

坪量(g/㎡)=紙の重さの基準単位
坪量は1平方メートルあたりの紙の質量をg/㎡で表した値で、用紙の厚みや重さの元になる基準です。坪量が同じなら、原紙のサイズ(判型)が違っても紙1枚あたりの厚み・質感はほぼ同じになります。カタログや規格の紙厚表示は坪量が使われることが多く、坪量をおさえておくと判型が変わっても紙の性格を見失いません。デザインや紙選びの共通言語としては、坪量が最も汎用性の高い単位です。
連量(kg)=原紙1,000枚(1連)の重量
連量は、原紙(全紙)1,000枚=1連の総重量をkgで表した値です。同じ坪量の紙でも、原紙が大きいほど1枚あたりが重くなるため、連量の数字は大きくなります。連量は仕入れ・在庫・見積で日常的に使う実務単位で、「四六判90kg」「菊判62.5kg」のように判型とセットで呼ぶのが原則です。判型を言わずに連量だけを伝えると、別の紙を手配してしまう事故につながります。
斤量は連量の別名(古い呼称)
斤量(きんりょう)は連量とほぼ同義で、印刷業界で古くから使われてきた用紙重量の呼び方です。実務では連量に読み替えて差し支えなく、社内文書や見積では表記を連量に統一しておくと混乱を防げます。年配の職人や取引先が斤量と言った場合も、原紙1,000枚あたりの重さ(kg)を指していると理解すれば問題ありません。用語の細かな由来や厳密な定義差は、製紙メーカーや用紙見本帳の定義を出典として確認してください(要一次確認)。
連量と坪量の換算式・計算方法
連量と坪量は、原紙の面積を介して相互に換算できます。鍵になるのは、連量が原紙1,000枚の重さであり、1枚の重さは坪量×面積で決まるという関係です。ここでは換算式と計算例、換算の分母になる原紙面積の早見表を示します。
換算式は『坪量=連量÷原紙面積(㎡)』
連量から坪量を求める式は『坪量(g/㎡)=連量(kg)÷原紙面積(㎡)』です。逆に坪量から連量を求めるときは『連量(kg)=坪量(g/㎡)×原紙面積(㎡)』となります。原紙面積は、原紙の縦(m)×横(m)で算出します。たとえば四六判なら0.788m×1.091m=約0.86㎡が分母です。この関係さえ覚えれば、判型と連量が分かれば坪量に、坪量が分かれば連量に、いつでも往復できます。

計算例:四六判90kgは約104.7g/㎡
具体的に計算してみます。四六判(788×1091mm=約0.86㎡)で連量90kgの紙は、坪量≒90÷0.86≒104.7g/㎡が目安です。同じ手順で四六判110kgなら110÷0.86≒128g/㎡、四六判135kgなら約157g/㎡と求められます。実際には製紙メーカーが公表する坪量と、丸め(0.5kg単位の連量表示など)の影響で数g/㎡の微差が出ます。厳密な値が必要なときは、各社のデータシートの公表坪量を出典として確認してください(要一次確認)。
原紙(全紙)サイズ別 面積早見表
換算式の分母になる原紙面積は、判型ごとに決まっています。代表的な原紙寸法と面積を早見表にまとめます。この面積を式に入れれば、どの判型でも連量⇔坪量を計算できます。
| 判型 | 原紙寸法(mm) | 面積(㎡・約) |
|---|---|---|
| 四六判 | 788×1091 | 0.86 |
| 菊判 | 636×939 | 0.60 |
| A本判 | 625×880 | 0.55 |
| B本判 | 765×1085 | 0.83 |
| ハトロン判 | 900×1200 | 1.08 |

寸法・面積は業界で広く使われる代表値ですが、JIS規格や製紙メーカーの原紙寸法とわずかに異なる運用もあります。正式な原紙寸法は、JISおよび取引先メーカーの公表値を出典として確認してください(要一次確認)。
判型別 連量↔坪量 換算早見表
現場で最も使うのが、判型別の連量↔坪量 早見表です。ここでは主役の四六判と、書籍などで多い菊判の対応表、さらに判型をまたぐ換算係数を示します。数値は面積換算による目安で、確定値は用紙見本帳を確認してください(要一次確認)。
四六判 連量↔坪量 早見表(55〜180kg)
四六判の代表的な連量と、対応する坪量の目安を対比表にまとめます。面積0.86㎡で換算した値です。
| 四六判 連量(kg) | 坪量(g/㎡・約) | 用途の目安 |
|---|---|---|
| 55 | 64 | 書籍本文・軽量紙 |
| 70 | 81 | コピー用紙・一般文書 |
| 90 | 105 | チラシ・フライヤー |
| 110 | 128 | チラシ・ポスター |
| 135 | 157 | 表紙・カード類 |
| 180 | 209 | 厚手カバー・台紙 |

菊判 連量↔坪量 早見表
菊判は四六判より原紙が小さいため、同じ坪量でも連量の数字は小さくなります。菊判の代表連量と対応坪量の目安は次のとおりです(面積0.60㎡で換算)。
| 菊判 連量(kg) | 坪量(g/㎡・約) |
|---|---|
| 38.5 | 64 |
| 48.5 | 81 |
| 62.5 | 105 |
| 76.5 | 128 |
| 93.5 | 157 |
同じ坪量105g/㎡でも、四六判では90kg、菊判では62.5kgと呼び名が変わる点に注意してください。判型を省いて連量だけで会話すると、この差が事故のもとになります。
判型間換算係数(菊判↔四六判)
同じ坪量の紙を別の判型の連量に読み替えるには、面積比から求めた換算係数を使います。四六判0.86㎡÷菊判0.60㎡≒1.44なので、菊判の連量×約1.44≒四六判の連量になります。たとえば菊判62.5kg×1.44≒四六判90kgです。逆に四六判から菊判へは0.7倍が目安です。判型が混在する見積や在庫の照合では、この係数を1枚メモしておくと換算の手戻りが減ります。

換算知識を見積・原価・在庫でどう使うか
斤量・連量・坪量の換算は、用語の豆知識ではなく、見積・原価・在庫の精度に直結する実務スキルです。単位の取り違えは、そのまま金額のブレや棚卸のミスになります。ここでは換算知識が効く3つの場面を整理します。
見積の用紙代積算に直結する
用紙代は『坪量→㎡単価→数量』の順で積算するため、連量と坪量の換算ミスは見積金額のブレに直結します。連量で仕入れた紙を、㎡あたり単価に落として面付け枚数で掛けていく流れのどこかで単位がずれると、原価が数%単位で狂います。標準化した換算表を積算の入力に使えば、担当者ごとの属人差を抑えられます。積算全体の型は印刷の積算・料金計算の標準化、用紙代を含む金額の原価計算は用紙代・外注費・限界利益の原価計算にまとめています。
用紙在庫・発注は単位を統一する
用紙の在庫管理や原紙手配で、連量(kg)・坪量(g/㎡)・㎡が混在すると、棚卸や発注のたびにミスが起きます。ある紙は連量、別の紙は坪量で台帳に残っていると、同じ紙かどうかの照合に時間がかかり、二重発注や欠品の原因にもなります。管理単位を一つに正規化し、判型と連量を必ずセットで記録するのが実務の要点です。在庫の残数管理と発注点の考え方は印刷会社の用紙在庫管理で詳しく扱っています。
印刷HUBの用紙マスタで換算を自動化
手計算での換算は、件数が増えるほどミスと工数がかさみます。用紙マスタに坪量・連量・判型を一度登録しておけば、見積のたびに人が電卓を叩く必要がなくなります。
印刷HUBは、用紙マスタに坪量・連量・判型を登録しておくと、見積時に用紙代を自動計算し、再版時も前回の用紙設定をワンクリックで呼び出せます。毎回の手計算を減らしたい印刷会社向けの機能で、換算やマスタ運用を確かめたい方は無料で製品体験や資料請求からご確認いただけます。
よくある質問(FAQ)
Q. 斤量と連量は違うものですか?
斤量は連量の古い呼び方で、実務上はほぼ同義です。どちらも原紙1,000枚(1連)の総重量をkgで指します。重さの基準単位は坪量(g/㎡)で、坪量に原紙面積を掛けると連量になります。用語の由来や厳密な定義差は、製紙メーカーや用紙見本帳の定義を出典として確認してください(要一次確認)。
Q. 連量から坪量への換算式を教えてください。
坪量(g/㎡)=連量(kg)÷原紙面積(㎡)で求めます。四六判なら0.788m×1.091m=約0.86㎡で割ります。逆算は連量=坪量×原紙面積です。原紙寸法はJISや製紙メーカーの公表値を出典として確認してください(要一次確認)。
Q. 四六判90kgは坪量で何g/㎡ですか?
四六判(788×1091mm)90kgは約104.7g/㎡が目安です。ただし製紙メーカーの公表坪量や連量の丸めの影響で数g/㎡の微差が出ます。正確な値は各社のデータシートを出典として確認してください(要一次確認)。
Q. 菊判の連量を四六判に換算するには?
同じ坪量でも判型が変わると連量は変わります。菊判→四六判は約1.44倍が目安で、たとえば菊判62.5kg≒四六判90kgです。係数は原紙面積比(四六判面積÷菊判面積)から導きます。正確な原紙寸法は要一次確認です。
Q. コピー用紙やチラシは何kg(連量)が目安ですか?
一般にコピー用紙は四六判70kg前後、チラシは90〜110kg、書籍本文は52〜64kgが目安です。ただしこれは用途の目安であり厳密な規格ではないため、実際の坪量指定は用紙見本帳の公表値を出典として確認してください(出典=用紙見本帳・製紙メーカー公表値/要一次確認)。
まとめ|斤量・連量・坪量は坪量を軸に換算する
斤量・連量・坪量は、坪量(g/㎡)を基準に整理すると迷いません。連量は原紙1,000枚の総重量(kg)、斤量はその古い呼び名で、『坪量=連量÷原紙面積(㎡)』の式で相互に換算できます。四六判90kg≒坪量105g/㎡、菊判は同じ坪量でも連量が小さく、菊判↔四六判は約1.44倍の係数で読み替えます。判型を必ずセットで扱い、見積・在庫の管理単位を一つに正規化すれば、換算ミスによるコストのブレを防げます。紙選び全体は印刷用紙の基礎知識と選び方もあわせてご覧ください。
監修:依田尚人(YDAIコンサルティング株式会社 代表)
依田は印刷会社の受発注・見積・工程・原価管理など基幹業務のデジタル化に取り組んでおり、本記事は現場の印刷業の実務担当者への取材をもとに、用紙の重さ単位の換算実務が見積・在庫の精度に直結する観点から内容を設計・確認しています。
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